ホームページ作成のココを見逃すな

インターネットとパソコン通信さて、コンピュータをつないだものなら、これまでにもパソコン通信があったのに、インターネットが特別に注目されるのはどうしてだろうか、という疑問があるかもしれません。
インターネットはきわめて大規模なパソコン通信ではないのか、といった疑問です。
パソコン通信とインターネットは、さまざまな点で異なっているのですが、ここでは根本的な違いについてだけ説明しておくことにします。
インターネットでコンピュータを接続するときに、いちばん重要視される概念は、つながっているコンピュータが、個々に直接コミュニケーションできる基盤でなければならないというものです。
この点が、パソコン通信とは完全に違っています。
個々のコンピュータが直接話す関係にあるインターネットに対して、パソコン通信は中心にあるひとつのコンピュータに、たくさんのコンピュータが接続していくというものなのです。
そしてパソコン通信でできることは、その中心のコンピュータ(ホスト・コンピュータ)によってきまります。
たとえば、もしパソコン通信の世界のなかで何か新しいことが起ころうとした場合には、ホスト・コンピュータのなかで起こっていること1言い換えればホスト・コンピュータが提供するサービスが変わらなければいけません。
けれどもそれには、普通たいへんな手間やコストが必要ですから、結果として、比較的安定し、管理された、ゆるやかな発展をするのです。
一方、インターネットでは、コミュニケーションの当事者-ひとつひとつのコンピュータ―が勝手に始めたことが、そのままインターネットの上での活動になります。
つまり、地球上の二つのコンピュータさえ合意すれば、すぐその場で自由に全く新しいことが始まる可能性があるのです。
もちろん、インターネットがよく「コンピュータ・ネットワークのネットワーク」だと表現されるように、今日では多くのパソコン通信も、インターネットに接続されています。
インターネットにつながっているパソコン通信ネットワークは、インターネットの視点からは、たくさんの多様なサービスが集まっているひとつのコンピュータとして見えるのです。
たとえていえば、インターネットの世界で、パソコン通信はインターネットのなかの「デパート」や「ひろば」のような役割を果たしているといったところでしょう。
新しいメディア
ここまで、「コンピュータ同士がつながっている」と言ってきましたが、もちろんインターネットでつながっているコンピュータには、コンピュータの利用者としての人間がいるわけです。
すなわち、直接、自由に世界中でコミュニケーションが可能なコンピュータのネットワークであるインターネットの世界は、コンピュータを使っている地球上の人間に対して、自由に情報交換ができ、知識の交換ができ、共有ができるという環境を提供していることになります。
そうすると、インターネットを、人間のコミュニケーションとしての全く新しいメディアとしてとらえることができます。
はじめに、インターネットには現在一〇〇〇万台以上のコンピュータがつながっていて、接続されるコンピュータはどんどん増加していると言いました。
それにつれてインターネットのユーザーも急速にふえているわけで、地球上の人類がコミュニケーションを展開することができる単一の、人類がかつて経験したことがない規模のメディアとして、インターネットをとらえることができます。
どんな出版も映画もテレビも、これだけの規模は持ちえませんでした。
たしかにオリンピックやサッカーのワールドカップは、全世界で同時に何倍もの人が見たりします。
けれどもそれらのメディアは、規模を拡大する半面で、人間のコミュニケーションのうちの大事なものを犠牲にしてきたのです。
それは、「双方向性」と「対等性」と「日常性」です。
これをインターネットは持っています。
くわしくはあとの章で説明しますが、双方向性を持ちながらこれだけ大きな規模をもつことができたメディアは、インターネットが初めてです。
しかも、このメディアは、インターネットに接続されてさえいれば、いつでも、特別な準備をしなくても利用できるのです。
この意味で、インターネットは、地球全体を包む新しい日常的なメディアとして、さまざまな期待が持たれています。
地球をすっぽり包み込む情報交換の基盤1インフラストラクチャー-、それがインタ序章インターネットの力―ネットであり、人間はいま、インターネットの上で社会活動を営むチャンスを獲得しつつあります。
今までいろいろな制約のもとで社会活動をしてきたけれども、インターネットのある世界では、そういった制約のいくつかがなくなり、新しい社会活動が起きてくるのです。
世界のなかでのインターネットこのように、いま世界中で注目されているインターネットですが、インターネットの受け入れ方や、インターネットについての考え方は、国によってずいぶん違ってきました。
現在、世界でインターネットにつながっているコンピュータの分布を見ると、その五〇パーセント以上がアメリカです。
第二グループはヨーロッパの二、三カ国と、アジア太平洋地域の二、三カ国(日本はずっとこのグループに位置しています)。
そして数だけではなく、各国の社会や文化にとってのインターネットの意味も、かなり違っています。
あとでまたふれますが、インターネット上でのコミュニケーションは個人を重視した開放的な性格を色濃く持っています。
ですから、本質的に個人主義に立脚してつくられていったアメリカのインターネットと、強い権威と管理主義のもとに築かれてきた知識体系や情報体系に影響されているヨーロッパやアジアのインターネットとは、その意味が相当に違うのです。
つまり、インターネットの革命性、インターネットの衝撃は、ヨーロッパやアジアの国でこそ、本当に大きな意味を持っているように思います。
日本などはまさしくその―例で、インターネットは、個人がどう責任を持って生きていかねばならないのかということを考えていく大きなきっかけとなるはずです。
インターネットは、個人個人がそれぞれに存在して、活動して、コミュニケーションをして、それぞれの役割を果たし、サービスを提供するというような形の、地球全体を包むひとつの世界をつくりつつあります。
これは、コンピュータによって直接的に行われるコミュニケーションが主体となった、新しい国際社会がつくられつつあるということでもあります。
これから先の各章で、今ざっと見渡したインターネットの事情や特徴を説明しながら、インターネットの本当の力を考えてみたいと思います。
インターネットの仕組みデザインの哲学いまインターネットが急速に発展して広がっていっているのには、さまざまな理由がありますが、ここでは、その原理、動作の仕組みやその設計方針の視点からその理由をさぐります。
多少技術的な話題ですが、このデザインの哲学は、インターネットの今後の発展を展望するためにはとても重要ですし、インターネットとほかの社会の関係を考えるためにも必要な知識です。
インターネットのもっとも重要な特徴は、前にも言いましたが、その「規模」の大きさです。
インターネットがこれまでの人間のいとなみを制約する「たが」を取りはらったというのは、その規模が大きいがゆえです。

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